おいしいコーヒーの抽出と水

みなさん、お久しぶりです!

久々の更新になってしまいましたが、今回は”コーヒーと水”というテーマでお送りします。

3月に実施したスタッフ勉強会の内容がとても興味深い内容だったので、多くの方に知っていただきたく、少し長いのですが、お暇なときにでも読んで下されば幸いです。

内容は、同じコーヒーを、色々な種類の水で抽出してみて比較してみようというもの。
実際に4種類の水を用意して飲み比べてみました。

実は、普段飲んでいるコーヒーの成分のうち、約99%は水なんです!
水が違えばコーヒーの味も変わると言いますが、なぜ味の違いが生まれるのでしょうか??

その答えは簡単に言うと、水の”硬度”にあるようです。

硬度というのは簡単にいうと、水の中にカルシウムとマグネシウムがどのくらい含まれているかを示す数値です。

計算方法は…
硬度 (mg/L) ≒ カルシウム濃度 (mg/L)×2.5 + マグネシウム濃度 (mg/L)×4.1

上記の式を使えば、市販の水の成分表示から、その水の硬度を求めることができますよ!

ちなみにWHOでは以下のように軟水〜硬水を分類しているそうです。

軟水 0~60mg/L
中硬水(中程度の軟水) 60以上~120mg/L
硬水 120以上~180mg/L
非常な硬水 180mg/L以上

今回は、硬度が違う4種類の水を用意して比べてみました。

【水1】:精製水 (硬度=0mg/L)
ほぼ純水に近い水で、身近なところだとコンタクトレンズの洗浄などに使われます。
硬度はゼロ!

【水2】:南アルプスの天然水(硬度=30mg/L)
手に入りやすく、スタッフが普段飲む水として一番人気があったのがこちら。

【水3】:蔵前の浄水器を通した水(硬度=不明)
普段お店でコーヒーを淹れるのに使っている水で、水道水をEVERPUREという高性能な浄水器で塩素や不純物を取り除いたものです。
正確な硬度は不明ですが、東京都の水道水の硬度は60mg/L前後とのことなので、軟水ですね!(次回は正確な硬度を調べてみます!)

【水4】:コントレックス(硬度=1468mg/L)
硬水といえばこれ!硬度はこの中ではズバ抜けて高い。
一体どんなコーヒーになるのか…!

⬆︎淹れ方による味の差が出ないよう、カッピングという手法で味を比較します。
カップの中のコーヒー粉にダイレクトにお湯を注ぎ、4分後に攪拌。
アクを取り除いたら上澄みをテイスティングします。

参加したスタッフ全員で感想を言い合ってみたところ、こんな意見が出てきました。

【水1】:精製水 (硬度=0mg/L)

・全ての味が物足りない。味が出きっていない。
・他と比べてフレーバーが出ていない。
・甘味あるがフレーバー不足。冷めると刺激的な酸。
・酸がキツイ。強い。
・暖かい時は甘みにフォーカス。冷めると酸が出てきた。
・甘い、けど物足りない。
・未抽出の味。酸っぱい。
・第一印象はざらついた感じで、クリーンさがない。
まとめ:フレーバーが不足していてバランスが悪く、酸味の強い尖った味のコーヒー。

【水2】:南アルプスの天然水(硬度=30mg/L)

\・精製水よりマウスフィールがよくなった。味はバランスド。
・1と比較するとフレーバーの量が多い。レシピを組むのに使いやすそう。
・コンプレックスで全部の要素が出ている。3より2の方がクリア。
・フレーバーのバランス良し。冷めてからも変化がなくて良い。
・1の物足りない感じはない。
・最初は果実感、冷めるとまとまった味に。
・温度高くても酸を感じる。豆の個性をよく感じる。
・良い酸質を感じた。
・3と似ている。
まとめ:水1と比較するとコーヒーのもつ個性がよく感じられ、バランスの良いコーヒー。水3と比較するとクリーンな味わい。

【水3】:蔵前の浄水器を通した水(硬度=不明)

・2番と似ている。冷めてきたときにコーヒー感がある。硬度が上がった?
・酸の広がり方は2番の方がいい。真ん中のボディが出てる。
・2と3は似てるが、3の方がまとまりがあり、馴染みの味。
・2より酸を感じる。いつもの味。
・2と3は似ている。ボディがある。
・いろんな味がするから厚みを感じる=ボディ感を感じるのかもしれない。
・コンプレックスで味のボリュームがある。
まとめ:こちらも1番と比べるとコーヒーのもつ個性がよく感じられ、バランスが良い。2番と似た味の出方だが、わずかに甘さやボディが強い、という意見も。

【水4】:コントレックス(硬度=1468mg/L)

・熱いときは塩味と苦味を強く感じる。冷めると甘さがでる。水由来の癖をじる。口の中に残る。
・コントレックスの味を感じる。
・味はいちばん苦くて、いわゆるコーヒーっぽさがある。
・熱いときは全てがトゥーマッチ。酸が一番少ない。冷めると甘い。
・典型的な過抽出の味。酸が無いのではなくマスクされている?明らかに色が黒い。液体に透明度があるからさらっとしてる?
・意外と飲める。冷めると甘味料のような甘さが出てきたのが印象的。
・4番はうるさい!過抽出。冷めると塩味が残って嫌。激しい。
・上澄みのような、輪郭のないコーヒー。
・苦味を最初に感じる。口当たりはスッキリ。
・アイスコーヒーにしたり、ミルクを入れたら美味しいかも?笑
まとめ:コーヒーのもつ個性が感じにくく、苦味が強調された味わいに。甘さに限っていえば一番強かったが、甘味料のような不自然な甘さ。

上記のような結果になりました!
なんとなく、水の硬度と味の関係について感じて頂けたでしょうか?
やはりコーヒーに使う水にも、適度なバランスというものが存在するようです。

わかりやすくまとめると、

・硬度0mg/Lの精製水はフレーバーが不足し、酸味の強い尖った味=未抽出の味。

・硬度1468mg/Lのコントレックスはフレーバーがマスクされた苦味の強い味=過抽出の味。

・南アルプスの天然水と蔵前の水は、どちらも豆の個性が感じられバランスの良い味。
どちらが美味しいかは、その人の好みによると言えそう。

つまり、硬度は高すぎても低すぎても、バランスの悪いコーヒーになってしまうのです!
最近のコーヒーの競技会では、よりベストな味を出す為に純水にマグネシウムやカルシウムなどを添加してオリジナルの水を作る”カスタムウォーター”がトレンドになっているほどです。

お家でコーヒーを淹れる時も、普段とは違うな水を試してみてはいかがでしょうか。
市販の水も詳しく見てみると、色々な硬度のものがあります。美味しく淹れられるとっておきの水を探してみるのもいいかもしれませんね!

お読みいただきありがとうございました!

*勉強会は2020年3月に実施したものです

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です